失恋の記憶まるごと買い取り 次の織姫・彦星探し促す

元恋人との思い出の品を買い取るサービス「縁結び開運BOX」

空を見上げて織姫と彦星の年に1度の再会を願う日、七夕。ロマンチックな日に合わせて、「過去の失恋」を買い取るサービスが始まった。誕生日にもらったプレゼントや写真や手紙、失恋エピソードまで幅広く引き取る。あなたの悲しみ、七夕に手放してみませんか――。

「使う気にもなれないし、捨てるのも忍びない。友達にあげるのも違うと思って家に置いていた。心のどこかで気にかかっていた」。埼玉県在住の女性(43)は七夕に向けて始まった「縁結び開運BOX」で、元カレからもらい、長年手元に置いていたブランド品のバッグと財布を手放した。「家から出せてほっとしました」と胸をなで下ろす。

元恋人との思い出の品を買い取るサービス「縁結び開運BOX」
元恋人との思い出の品を買い取るサービス「縁結び開運BOX」
サービスは首都圏中心にリサイクルショップを運営するリ・アンティーク(埼玉県蓮田市)と一般社団法人七夕協会(東京・新宿)、結婚相談所を運営するプレシャスウエディング(横浜市)が共同で取り組んでいる。

「新しい出会いの軍資金に変えてほしい」。リ・アンティークの近藤俊之社長はこう語る。同社には元恋人や元パートナーとの思い出の品が続々と届く。

サイトで申し込むと売却希望者の元に送られてくる専用ボックスへ、誕生日などにもらったプレゼント、元恋人の写真や手紙、2人で一緒に聴いたCDなどを詰めて送ると鑑定士が査定する。

元恋人との思い出の品を買い取るサービス「縁結び開運BOX」
ボックスにはハートの形をした緩衝材のほか、次の恋に向けた思いをつづるハート形のメッセージカード、縁結びステッカーまで同封するという凝りようだ。今後は「クリスマスやバレンタインなどにも同様の企画を展開していきたい」(近藤社長)という。

プロジェクトは近藤社長が実体験を基に企画した。

リ・アンティーク、宅配買取で縁結び!?

七夕に新しい出会いを応援

宅配買取サービス「縁結び開運BOX」

リ・アンティーク(埼玉県蓮田市)では七夕に新しい出会いを応援することを目的に、「縁結び開運BOX」という名前のユニークな宅配買取サービスを打ち出している。6月15日に始め、7月14日まで受け付けている。

失恋エピソードで買取の査定額が10%UP
同サービスは、⼀般社団法⼈七⼣協会(東京都新宿区)と、結婚相談所を展開するプレシャスウェディング(神奈川県横浜市)と共同で実施。元恋人からもらったブランド品などを送ってもらい、それを買い取って軍資金に変え、縁結びや恋結びにつながるようにする。また、手紙や写真など元恋人との想い出のものも一緒に詰めて、断捨離することもできるという。サービスの利用者に事前に送る段ボールには、外装にハート形の模様をあしらうほか、「縁結び×お守りステッカー」を付録するなど工夫を凝らしている。

尚、買取りから生まれる売上げの一部を、NPOなど非営利団体への寄付にもあてる。

七夕は恋人たちが一緒に過ごす日で、中国から伝わる伝統的な祭りとされる。新型コロナウイルスが5類に移行して初めて七夕を迎えるタイミングにあやかり、サービス化に至った。

リ・アンティークの近藤俊之社長は、「手放すことで心がスッキリ軽くなり、新たな恋に向けた準備が整い、社会貢献もできて心もちょっとホッコリできる。人々のご縁結びや絆づくりに貢献できれば幸い」と話す。